探偵業に関係する法改正や現在の制度について解説するQ&A。

 

「探偵業法は以前と何が変わった?」「法改正によって調査や依頼方法にも影響がある?」など、探偵業に関係する法律について疑問を持つ方もいるでしょう。探偵業では、探偵業法だけを確認すればよいわけではなく、調査内容や依頼目的によって関係する法令にも注意する必要があります。近年も探偵業の届出に関する制度変更や、探偵業務にも関係する法改正が行われています。古い制度や過去の情報だけで判断せず、現在の法令やルールを確認することが大切です。この記事では、探偵業に関係する法改正について、探偵・弁護士・カウンセラー・警察OBがそれぞれの立場から回答します。

 

 

Q1.探偵業法は最近どのように変わったのですか?

質問Q1.探偵業法は最近どのように変わったのですか?

  • 相談者からの質問。 相談者
    探偵へ依頼する前に調べていたところ、探偵業法の制度が以前と変わったと知りました。現在は探偵業の届出や証明書など、どのような仕組みになっているのでしょうか?利用者として確認しておいたほうがよいことも知りたいです。

 

調査担当者・探偵|嶋田(代表理事)の回答

  • 探偵の回答。 探偵嶋田
    大きな変更の一つが、2024年4月1日からの探偵業届出証明書の廃止と標識制度への変更です。現在も探偵業を営むには、営業所ごとに都道府県公安委員会への届出が必要ですが、以前の届出証明書を営業所に掲示する仕組みから、所定の標識を掲示する仕組みに変わっています。「届出証明書が掲示されていないから無届業者」と判断するのではなく、現在の制度に沿って確認することが大切です。

 

弁護士|栗山弁護士(第二東京弁護士会所属)の回答

  • 弁護士の回答。 弁護士栗山
    2024年4月の制度変更では、探偵業そのものが届出不要になったわけではありません。探偵業を開始する際の公安委員会への届出制度は現在も設けられています。変更されたのは、届出があったことを証する書面の交付・掲示に関する仕組みなどです。また、探偵業法による届出をしていても、他の法令で禁止・制限されている行為が認められるわけではありません。届出の有無と、個々の調査方法が適法かどうかは分けて考える必要があります。

 

カウンセラー|カウンセラー大久保(日本心理学会認定心理士)の回答

  • カウンセラーの回答。 カウンセラー大久保
    初めて探偵を利用する方にとって、制度や法律の説明は難しく感じることがあります。分からないまま契約を急ぐのではなく、どのような事業者なのか、どのような方法で調査するのか、契約内容はどうなっているのかを一つずつ確認することが大切です。不明な点を質問したときに、分かりやすく説明してもらえるかどうかも確認してみてください。

 

警察OB・社団法人理事|吉永理事の回答

  • 理事の回答。 吉永理事
    現在も探偵業を営む場合には、営業所の所在地を管轄する都道府県公安委員会への届出が必要です。2024年4月からは届出証明書が廃止され、探偵業者には営業所の見やすい場所への標識掲示が求められています。一定の場合を除き、ウェブサイトにも標識を掲示する仕組みとなっています。利用者側も古い「届出証明書」の情報だけで判断せず、現在の制度に基づいて事業者を確認することが重要です。

 

Q2.探偵業届出証明書がなくても正規の探偵業者なのですか?

Q2への回答

はい、現在は「探偵業届出証明書」がなくても、それだけで無届の探偵業者ということにはなりません。2024年4月1日の制度変更により、公安委員会が探偵業者へ交付していた探偵業届出証明書は廃止されました。一方で、探偵業を営むための届出制度そのものは現在も続いています。探偵業者には、届出を行ったことなどを示す標識を営業所の見やすい場所に掲示することが求められています。これから探偵を選ぶ際は、以前の届出証明書ではなく、現在の制度に沿った標識や事業者情報を確認することが大切です。

 

  • 探偵の回答。 探偵嶋田
    以前は営業所に探偵業届出証明書を掲示していましたが、現在は制度が変わっています。証明書の有無だけで判断せず、標識に記載された情報や事業者の所在地などを確認してください。相談時に届出について質問し、明確な説明を受けることも大切です。
  • 弁護士の回答。 弁護士栗山
    探偵業届出証明書が廃止されたことと、探偵業の届出義務がなくなったことは別の話です。現在も探偵業を開始する場合には、探偵業法に基づく届出が必要です。依頼を検討するときは、現在の制度を前提として事業者を確認する必要があります。
  • カウンセラーの回答。 カウンセラー大久保
    初めて利用する方は、「証明書がない」と聞くだけで不安になるかもしれません。制度が変わったことを知ったうえで、分からない点をそのままにせず、相談時に確認することが大切です。質問に対して丁寧な説明があるかも、安心して相談先を選ぶための判断材料になります。
  • 理事の回答。 吉永理事
    2024年4月1日から探偵業届出証明書は廃止されましたが、営業所ごとに公安委員会へ届出を行う仕組みは継続しています。また、探偵業者には標識の掲示が求められています。古い制度の情報と現在の制度を混同しないことが、探偵業者を確認するうえで重要です。

 

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Q3.法改正によって探偵ができる調査も変わるのですか?

Q3への回答

法改正によって、探偵が行う調査の考え方や注意すべき範囲に影響が生じることがあります。探偵業務では探偵業法だけでなく、調査の目的や方法に関係するさまざまな法令を確認しながら調査を行う必要があります。そのため、以前行われていた方法だから現在も問題ないとは限りません。探偵業者には法改正や現在のルールを確認し、依頼内容に応じて適法な調査方法を判断することが求められます。依頼者側も、希望する調査方法を指定するのではなく、何を確認したいのかを伝えたうえで調査方法について説明を受けることが大切です。

 

  • 探偵の回答。 探偵嶋田
    探偵の調査では、尾行や張込み、聞込みなどを状況に応じて行いますが、調査方法は現在の法令や依頼目的を踏まえて検討する必要があります。過去のやり方をそのまま続けるのではなく、法改正や社会環境の変化にも対応しながら調査方法を判断することが重要です。
  • 弁護士の回答。 弁護士栗山
    探偵業法に基づいて営業していることは、あらゆる調査方法を認めるものではありません。調査方法に関係する法令が改正された場合には、その内容を踏まえて適法性を検討する必要があります。具体的な調査が可能かどうかは、目的や方法、対象となる状況などを個別に確認して判断することが重要です。
  • カウンセラーの回答。 カウンセラー大久保
    依頼者としては「この方法で調べてほしい」と考えることもあるでしょう。しかし、本当に必要なのは調査方法そのものではなく、抱えている不安や問題について、どのような事実を確認したいのかを整理することです。方法については専門家から説明を受け、納得したうえで依頼することが大切です。
  • 理事の回答。 吉永理事
    法律や制度は一度確認すれば終わりではありません。探偵業者には、探偵業法だけでなく調査業務に関係する法令や制度の変更を継続して確認する姿勢が必要です。「以前は行っていた」という理由だけで調査方法を判断せず、現在の法令に基づいて業務を行うことが適正な探偵業務につながります。

 

Q4.ストーカー規制法の改正は探偵への依頼にも関係しますか?

Q4への回答

はい、関係する場合があります。2025年のストーカー規制法改正では、紛失防止タグを用いて相手の承諾なく位置情報を取得する行為などが新たに規制対象へ追加されました。また、ストーカー行為等をするおそれがある者だと知りながら、その者に被害者の一定の情報を提供することは禁止されています。2026年3月10日からは、警察が情報提供のおそれがある者に対し、情報を提供しないよう求めることができる制度も施行されています。探偵への依頼であっても、依頼目的や調査結果の利用目的を確認し、ストーカー行為などに利用されるおそれがないかを慎重に判断することが重要です。

 

  • 探偵の回答。 探偵嶋田
    人探しや所在確認などの相談では、対象者を探したい理由や、判明した情報を何に利用するのかを確認する必要があります。依頼者から説明を受けるだけでなく、相談内容や対象者との関係などを踏まえて受任の可否を判断することが大切です。調査結果がストーカー行為などに利用されるおそれがある場合は、安易に調査を行うことはできません。
  • 弁護士の回答。 弁護士栗山
    ストーカー規制法では、ストーカー行為等をするおそれがある者だと知りながら、被害者に関する一定の情報を提供することが禁止されています。探偵業者が調査によって得た情報を依頼者へ提供する場合にも、依頼目的や利用目的を慎重に確認する必要があります。具体的な案件については、現在の法令と個別の事情を踏まえた判断が必要です。
  • カウンセラーの回答。 カウンセラー大久保
    「どうしても居場所を知りたい」という気持ちがあっても、相手が連絡や接触を望んでいない場合など、事情によっては慎重に考える必要があります。相手を探した後に何をしたいのかまで含めて相談時に伝えることが大切です。状況によっては、調査以外の対応を考える必要もあります。
  • 理事の回答。 吉永理事
    2026年3月には、改正ストーカー規制法の施行に伴い、警察庁から都道府県警察に対して探偵業者への周知等を求める通達も出されています。探偵業者には、法改正の内容を把握したうえで、依頼目的や情報提供による危険性を適切に確認することが求められます。依頼を受けたから調査するのではなく、受任してよい案件なのかを判断することが重要です。

 

Q5.法改正後の探偵業者を選ぶときは何を確認すればよいですか?

Q5への回答

探偵業者を選ぶ際は、広告や料金だけではなく、現在の法令や制度に沿って適正に営業している事業者かを確認することが大切です。探偵業の届出、標識の掲示、契約前の重要事項説明、契約内容、調査目的や利用目的の確認など、依頼を受けるまでの対応も判断材料になります。また、希望した調査であっても、法令上問題がある場合にきちんと説明し、断る姿勢があるかも重要です。「依頼すれば何でも調べてもらえる」という基準ではなく、できる調査とできない調査を明確に説明している探偵業者かを確認することが、安心して依頼するためのポイントです。

 

  • 探偵の回答。 探偵嶋田
    相談時には、調査方法や料金だけでなく、なぜその調査が必要なのか、どのような方法で確認するのかまで説明を受けることをおすすめします。できない調査についても理由を説明し、適法な範囲で代替となる方法を検討できる探偵業者か確認してください。
  • 弁護士の回答。 弁護士栗山
    契約前には、探偵業者から重要事項について説明を受け、契約内容を書面で確認することが重要です。調査内容、期間、料金、契約解除に関する事項などについて、分からない部分を残したまま契約しないようにしてください。法改正の有無にかかわらず、契約内容を十分に理解してから依頼することが基本です。
  • カウンセラーの回答。 カウンセラー大久保
    悩みを抱えていると、「早く調べなければ」と焦って契約を決めてしまうことがあります。相談したその場で結論を急がず、説明に納得できているかを一度確認することも大切です。不安や疑問について質問しやすい相談先かどうかも見ておきましょう。
  • 理事の回答。 吉永理事
    探偵業者を確認するときは、現在の制度に基づいて探偵業の届出や標識、契約時の手続きなどを確認することが基本です。また、法令や制度は変更されることがあります。古い情報のまま営業するのではなく、法改正を把握して業務へ反映しているかという点も、適正な探偵業者を判断するうえで重要です。

 

探偵業に関係する法律や制度は最新情報を確認することが大切です

現在の法令に沿った探偵業務

探偵業に関係する法律や制度は、法改正によって変わることがあります。探偵業者には、探偵業法だけでなく調査に関係する法令や制度の変更を確認し、適正な方法で業務を行うことが求められます。過去の情報だけで判断せず、現在の制度を確認することが大切です。探偵へ依頼する際は、届出や標識、契約内容、調査方法について説明を受け、疑問があれば契約前に確認してください。当法人では、関係法令や制度を確認しながら、適法性に配慮した相談対応と調査を行っています。

 

 

 

※本記事の内容は、探偵業法第十条に基づいて、実際の案件を基に一部内容を変更し、個人を特定できないよう配慮して記載しています。弊社では、個人情報保護法を遵守し、相談者および依頼人のプライバシーを厳格に保護することを最優先に取り組んでおります。調査対象者の人権尊重と法令順守を徹底した上で、安心してご相談いただける環境づくりに努めております。

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