空き家が地面師に狙われやすい理由と対策

 

近年、管理の行き届いていない空き家が社会問題として取り上げられる中で、実は空き家を狙った地面師による詐欺も深刻化しています。所有者になりすまし、勝手に売却を進める手口は年々巧妙になっており、気付いたときには取り返しのつかない事態に発展するおそれもあります。こうした被害を未然に防ぐには、まず空き家の現状を正しく把握することが重要です。本記事では、地面師が空き家を狙う理由や、狙われやすい物件の特徴、そして被害を防ぐための具体的な対策について詳しく解説します。

 

 

空き家を狙う地面師の実態

 

地面師の狙いは一等地だけではない

地面師と聞くと、都心の一等地を狙った大胆な不動産詐欺を想像する方も多いかもしれません。しかし、実際に狙われているのはそうした目立つ土地ばかりではありません。近年では、地方都市の空き家や郊外の住宅地など、外からの目が届きにくく管理が行き届いていない物件が地面師の標的になるケースも増えています。特に、相続されたまま放置されている家や、長期間誰も出入りしていない住宅は「乗っ取りが容易な物件」として悪質な詐欺グループに目をつけられやすく、静かに被害が進行してしまうことも少なくありません。

 

 

なぜ空き家が狙われる?

空き家が地面師に狙われやすいのは、犯罪行為にとって都合のよい条件がそろっているためです。まず、外観が荒れていれば「誰も住んでいない」と一目で分かり、不法に出入りされても気づかれにくくなります。さらに、防犯設備が整っていなかったり、鍵が壊れたまま放置されていたりする場合、不審者が現地を自由に出入りできる状況となり、物件の情報を詳しく調べられてしまうこともあります。所有者が高齢だったり遠方に住んでいる場合は、異変に気づくまで時間がかかりやすく、そうした『管理の隙』を地面師は巧みに突いてくるのです。

 

 

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地面師に狙われやすい空き家の特徴

 

長期間放置されている空き家・更地

人の出入りがないまま長期間放置された空き家や更地は、地面師にとって絶好の標的です。庭の草木が伸び放題だったり、郵便物が溜まったままだったりする外観は、『管理されていない土地』と判断されやすく、なりすましや侵入も容易です。こうした場所は所有者の関与が薄いと見られ、地面師の詐欺行為が進行しやすくなります。

 

所有者が高齢または遠方に住んでいる

所有者が高齢であったり、遠方に居住している場合、土地の管理や見回りが不十分になりがちです。また、本人確認の手続きが遅れることで、地面師が偽の書類を用いて不動産の売却を進める時間的余裕が生まれます。特に相続後の手続きが進んでいない場合などはリスクが高まります。

 

相続登記が未了または登記情報が古い

登記上の名義が故人のままであったり、数十年間更新されていない場合、所有権や権利関係が不明確になってしまいます。こうした登記状況は、地面師にとって隙と捉えられ、虚偽の権利者を装って売却話を進める際の足がかりになります。登記の管理は防衛策の第一歩です。

 

抵当権が設定されていない無借金の物件

抵当権が設定されていない物件は、金融機関などの第三者によるチェックが行われないため、地面師にとって狙いやすい対象となります。ローンがないからといって安心するのではなく、誰の目も通らない物件であるほど、詐欺リスクが潜んでいることを認識すべきです。

 

近隣との交流が少なく所有者情報が得られにくい

近隣住民との関係が希薄な空き家は、地域に所有者の情報が共有されていないため、不審な人物が出入りしても見過ごされることがあります。周囲に所有者の顔が知られていない状況は、地面師が堂々と現地に出入りし、詐欺行為を進めるための温床となり得ます。

 

 

空き家が地面師に悪用されないための対策とは?

 

不正登記防止申出制度の活用

法務局の『不正登記防止申出制度』を利用すれば、地面師による偽装登記の企てを未然に防ぎやすくなります。さらに、不正な動きが疑われる場合には、探偵による人物調査や関係者の素性確認など、法的対処のための裏付け資料を事前に得ることも検討すべきです。

 

 

登記識別情報の管理と外観の整備

登記識別情報(旧・権利証)は絶対に他人に渡さず、厳重に保管することが大前提です。不要となった場合は失効手続きを行い、万一の悪用を防ぎましょう。また、空き家の外観を整え、草木の手入れや郵便物の回収を定期的に行うことで、近隣への『管理中の物件』としての印象を与えることができ、地面師の標的になりにくくなります。

 

 

空き家管理サービスや周辺調査を活用する

空き家の防犯対策として、定期的な巡回や点検を行う空き家管理サービスを活用することは非常に有効です。外観の整備や郵便物の回収が行われることで、『放置されている物件』という印象を避けることができ、犯罪の抑止効果が期待できます。さらに、周辺で不審者の出入りや不自然な動きが見られる場合には、探偵に依頼して周辺の調査や聞き込みを行うことで、異常の早期発見や証拠の記録が可能となり、地面師による不正行為の予防につながります。

 

 

自己対策だけでは限界がある

空き家の管理をすべて自分で行おうとする場合、思わぬ落とし穴があることに注意が必要です。たとえば、年に数回程度の見回りでは不審な変化を見逃してしまうこともあり、何か異変があってもすぐに対応できるとは限りません。また、登記識別情報(権利証)や個人情報の取り扱いを誤ると、詐欺の材料にされる恐れもあります。こうしたリスクを回避するためには、専門家の支援を上手に活用することが、確実な予防につながります。

 

 

空き家の地面師対策には監視意識が重要

 

田舎だから大丈夫は危険

「うちは田舎だから詐欺には遭わない」と油断している人は少なくありません。しかし、地面師の被害は都市部だけでなく、郊外や地方の空き家でも起こっています。人通りが少なく管理が行き届かない田舎の空き家こそ、他人に占拠されても気づかれにくく、登記のなりすましも進行しやすいのです。「目立たない土地だからこそ安全」という認識は誤りです。立地にかかわらず、定期的な現地確認と情報管理の意識を持つことが、被害を未然に防ぐための第一歩となります。

 

 

空き家の地面師対策には監視意識が重要

 

 

空き家の現状を把握しておきましょう

地面師の被害を防ぐには、まず「自分の土地がどういう状態なのか」を正確に把握することが重要です。外観や周辺環境の変化、登記情報の更新状況、誰かが勝手に出入りしていないかなど、空き家の現状を知ることが基本の対策になります。特に遠方に住んでいる場合や、高齢の家族が所有者の場合には、第三者による調査の活用も視野に入れましょう。

 

 

空き家の地面師問題に関する世間の声

 

空き家問題大変ですよね|50代女性

私の実家は数年前に売却してしまいましたが、もしかすると、あのときも詐欺だったのかも…と思うことがあります。不動産って大きなお金が動くし、契約書を見ても専門用語が多くて不安ですよね。空き家にしていたらもっと危なかったかも。何が正解なのか分からないまま手放したのですが、今思えば、誰かに相談しておけば良かったかもしれません。

 

 

空き家まで狙われるなんて…|40代女性

両親が施設に入ることになり、実家が空き家になる予定です。もともと古い家だから、しばらく置いておいても大丈夫だろうと思っていたんですが、地面師の話を聞いてゾッとしました。空き家にしていたら、知らないうちに誰かに売られていた…なんて怖すぎます。早めに片付けて、管理も含めて専門家に相談しようと考えています。

 

 

実家が空き家のままです|60代女性

家族の予定が合わず、実家のことを話し合う機会がなかなか取れなくて、気がつけば10年以上空き家のままです。遠方なので私が様子を見に行くのも大変で、何度も「放置してて大丈夫かな…」と思っていました。最近は「空き家を地面師が乗っ取る」なんて話もあるので、ほんとに他人事じゃないと感じています。

 

 

空き家の地面師被害を防ぐためには

 

空き家の現状把握に有効な探偵調査

空き家の状況を正確かつ客観的に把握するには、探偵による調査が有効です。不審者に気づかれないよう配慮しながら周囲の様子を観察し、出入りの有無や不自然な動きを確認することで、信頼性の高い情報が得られます。対して、自分で調査を行おうとすると、不審者と鉢合わせするリスクがあるだけでなく、夜間や遠方といった時間的・地理的な制約によって継続的な確認が難しくなることもあります。専門家に依頼することで、安全かつ効果的に現状を把握し、必要な対策につなげることができます。

 

 

空き家の地面師問題は専門家に相談

 

空き家の地面師被害は、気づかないうちに静かに進行しているケースが多く、「もっと早く相談していれば…」という声も少なくありません。放置されている空き家に関する不安や疑問は、まずは専門家に相談することが第一歩です。私たちは、24時間無料相談を受け付けています。確認を先延ばしにしてしまうと、取り返しのつかない被害につながる恐れもあります。「自分は大丈夫だろう」と思わずに、小さな不安のうちに行動することが大切です。

 

 

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    探偵S
    この記事を書いたのは、探偵業界22年の探偵Sがこれまでの依頼や調査経験を活かして、ユーザーの皆さんにとって有益な情報をわかりやすく作成しています。
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