誹謗中傷を解説

インターネットにおける誹謗中傷

見えない相手からの誹謗中傷という名の攻撃

誹謗中傷に関する相談件数は年々増加傾向にあります。その中でも多く聞かれるのがインターネットやSNSでの誹謗中傷です。有名人を対象としたコミュニティサイトや掲示板には、アンチの批判コメントが数多く書き込まれています。ただ単に相手を誹謗中傷するような言葉も書き込まれています。誹謗中傷の対象となるのは有名人だけではありません。誰もが被害者となり得る時代です。誹謗中傷のターゲットにされると、逃れるのが難しいのが実情です。

誹謗中傷が与える心理的被害

誹謗中傷には、嘘やデマを広める、侮辱的な言葉や表現を用いる、個人攻撃を行うなどが含まれます。 誹謗中傷は、現代のデジタル時代において特に深刻な問題となっています。インターネットやソーシャルメディア（SMS）の普及により、誰でも簡単に匿名性を利用して他人を攻撃できる環境が広がりました。誹謗中傷は、被害者に精神的な苦痛や社会的な影響を与えるだけでなく、自尊心や自己価値感を傷つけ、心理的なダメージを与えます。 人間関係やコミュニティの信頼性や健全性を損なうことがあります。誹謗中傷を受けた被害者は、恥辱や屈辱を感じ、孤立感を感じます。また、度重なる誹謗中傷は、メンタルヘルスの問題や自殺のリスクを引き起こすことがあります。 誹謗中傷は法的な問題ともなり得ます。各国には名誉毀損や侮辱罪といった法的な規制が存在し、被害者は法的手段を利用して加害者を訴えることができます。しかし、見えない相手から誹謗中傷を受け、孤立感を感じている被害者が、法的手段を取って加害者を訴えるというのは簡単なことではありません。

SNSにおける誹謗中傷の特徴と影響について解説

• 【匿名性と距離感の欠如】

SNS上では、匿名でアカウントを作成したり、仮名を使って発言することができます。これにより、加害者は自分の正体を隠しながら攻撃を行うことができます。また、リアルな対面コミュニケーションに比べて、SNSでは相手の反応や感情を直接目にすることがないため、加害者はより攻撃的な言葉を使い、被害者を誹謗中傷します。被害者と対面していないため、その攻撃力はどんどん増していきます。

• 【拡散力と継続性】

SNSでは情報が迅速に拡散されるため、誹謗中傷も瞬時に広まる可能性があります。一度投稿された誹謗中傷は、削除されてもスクリーンショットや共有リンクによって再拡散されることもあります。また、一度の投稿だけでなく、継続的な攻撃やストーキング行為が行われることもあります。

• 【プライバシーの侵害】

誹謗中傷の的となるターゲット像

誰でも被害者になる時代

誹謗中傷の的となるターゲットは多岐にわたりますが、以下に一般的な例を挙げます。

• 【弱者やマイノリティー】　

社会的に弱い立場にある人やマイノリティーな人が、差別、偏見、ステレオタイプに基づいた攻撃や中傷の的となることがあります。人種、性別、宗教、性的指向、障害などによる差異が攻撃の対象となる場合があります。

• 【オンライン上での活動が多い人】

インフルエンサーやYouTuber、ブロガーなどが該当します。これは必ずしも有名人であるとは限りません。趣味としてブログを書いているような、読者数も限定されているようなブロガーも誹謗中傷の的となる場合があります。

• 【意見が合わない人】

デジタル時代となり、SNSも普及したことで、誰もが自身の意見を発信できるようになりました。当然、皆が同じ生き方をしているわけではなく、同じ意見でもありません。例えば政治的・宗教的な信念やライフスタイルは各々異なります。このそれぞれの「違い」を受け入れられない人から、意見が合わないと認定され、誹謗中傷のターゲットとされることがあります。

• 【精神的・身体的問題を抱えている】

うつ病であったり、身体的な障害を抱えている人は、マジョリティー（多数派）から外れているとみなされ、誹謗中傷のターゲットとなることがあります。

• 【パートナーシップや関係性の破綻】

元パートナーや元配偶者、同僚、友人など、個人的な関係が破綻した場合に、相手に対して誹謗中傷が行われることがあります。感情的な傷を負ったり、関係の終了に対する怒りや復讐心が誹謗中傷の動機となることがあります。

誹謗中傷をする加害者の動機を解説

なぜ加害者は執拗に誹謗中傷を繰り返すのか

誹謗中傷が1回のみで終わるというケースは稀です。加害者のターゲットとなってしまった場合、誹謗中傷は執拗に繰り返し行われます。誹謗中傷を繰り返す加害者の動機とは？

• 【権力や支配欲】

加害者は、他人を攻撃することで自分の権力や支配を示そうとする場合があります。自己満足感や優越感を得るために、他人を傷つける行動をとるのです。

• 【嫉妬や優越感の欠如】

加害者は、被害者が持っている何かに対して嫉妬や優越感の欠如を感じている場合があります。被害者に対する劣等感を解消するために攻撃を行うことがあります。自身の劣等感や不満を他人に向けることで、自分を上位に位置づけようとしているのです。

• 【群衆心理や承認欲求】

SNS上の集団やコミュニティに所属している加害者は、そのグループの一員として認めてもらうためであったり、共感を得たりするために攻撃行為に参加することがあります。群衆心理や承認欲求が加害者の行動を促す場合もあります。

• 【パーソナルな問題や対立】

加害者と被害者の間に個人的な問題や対立がある場合、加害者は真っ当な方法で問題を解決しようとせずに攻撃的な行動に出ることがあります。関係の破綻や怒り、復讐心などが動機となります。

• 【匿名性があるため】

インターネットやSNSは匿名性が高く、加害者は自分の正体を隠しやすい環境といえます。匿名性があるため、自分の責任や罪悪感を回避しやすくなります。匿名性は、攻撃行動を選択する（誹謗中傷など）動機となることがあります。

加害者が誹謗中傷を止められない理由

誹謗中傷は繰り返されます。加害者が誹謗中傷を止められない理由に、加害者の自己肯定感の低さが挙げられます。加害者の意見が賛同を得ることで、加害者に間違った自信を与えることがあります。歪んだ正義感が、加害者の誹謗中傷という行為を加速させるのです。また、現実世界の加害者とインターネット上の加害者には、乖離がみられることがあります。現実世界の加害者は大人しく、交友関係も狭いが、インターネット上の加害者は大胆不敵で自信家というキャラは多く見受けられます。加害者は現実世界での自分を認められず、インターネット上の居場所を確保し続けるために誹謗中傷が止められないという側面があります。

• 加害者の自己肯定感が上げるため
• 加害者の怒りを被害者に示すため
• 加害者が満足感を得るため
• 被害者を支配して優越感を感じたいため
• 現実世界の自分自身に満足できないため

誹謗中傷のターゲットにされた時の対策を紹介

インターネットで誹謗中傷に遭ったら？

• 【冷静に対応する】

ご自身が誹謗中傷されて、冷静さを保つのは難しいかもしれません。しかし、冷静さを保つことが重要です。感情的にならず、冷静に事態を判断しましょう。加害者の挑発に乗らず、自分自身を守るために、対抗するよりも冷静に対処することが求められます。

• 【コミュニケーションの制限】

加害者との直接的なコミュニケーションを避けることが重要になります。SNS上でのブロック機能や報告機能を活用し、加害者のアクセスを制限することで被害を最小限に抑えることができます。

• 【証拠の保存】

誹謗中傷の証拠をできるだけ保存しておきましょう。スクリーンショットや送られてきたメッセージ等を保存することで、必要な場合に証拠として提出することができます。

• 【サポートを求める】

誹謗中傷に遭った場合は、一人で問題を抱え込まないことが大切です。信頼できる友人や家族、専門家、または関連する組織や機関に助けを求めることが重要になります。心理的なサポートや法的なアドバイスを受けることで、今後の具体的な対応策を立てることができます。

• 【セキュリティとプライバシーの強化】

ご自身のセキュリティとプライバシーを強化することも重要になります。パスワードの変更、プライバシー設定の確認、個人情報の公開を最小限にするなど、自己保護策を講じましょう。

• 【報告と通報】

SNSプラットフォームには、誹謗中傷を報告する機能が備わっています。加害者の行動を報告し、プラットフォームの管理者に通報することで、問題の解決や加害者のアカウント停止などの措置を求めることができます。

• 【法的手段の検討】

誹謗中傷が深刻で、法的な問題に発展した場合は、法的な手段を検討することが重要です。弁護士や関連する法的な専門家に相談しましょう。

発信者情報開示請求について

発信者情報開示請求とは？

• 【発信者情報開示請求の基本概念】

発信者情報開示請求は、誹謗中傷や違法行為が行われたインターネットサービスプロバイダー（ISP）やウェブサイト運営者に対し、加害者の実際の身元情報（IPアドレス、ログデータ、登録情報など）を開示するように要求する手続きのことです。これにより、加害者を特定し、適切な対策を講じることができます。

• 【法的手段とプラットフォームポリシー】

発信者情報開示請求は、法的手段として利用されることがあります。ただし、各プラットフォームやウェブサイトは、利用規約やポリシーに基づき、情報開示の要件や手続きを定めています。それぞれのプラットフォームのポリシーや法的手段について確認し、適切な手続きを踏む必要があります。

• 【法的な手続きと専門家の助言】

発信者情報開示請求には、裁判所の判決や命令を得る必要がある場合があります。弁護士や法的専門家の助言を求めることで、適切な手続きを行うことができます。すべての手続きを個人で行うことも可能ですが、大変な労力を必要とするため、専門家に委ねた方が効率的といえます。

• 【正当な理由がいる】

裁判所は、情報開示の要件や適法性を審査し、公共の利益や個人の権利の保護を考慮して判断を下します。そのため、発信者情報開示請求には正当な理由が必要となります。誹謗中傷の証拠はまさに正当な理由となります。この時のために、きちんと証拠を保存しておきましょう。

相談事例『アカウントを変えて送られてくる誹謗中傷メッセージ』

※調査事例は過去の依頼内容を一部変更して記載しています。

探偵会社ができること

信頼できる探偵会社を選ぼう

インターネットで誹謗中傷してくる犯人を確実に特定する方法は、発信者情報開示請求となります。発信者情報開示請求は個人でも行えますが、弁護士に依頼した方が確実性が高いといえます。探偵が発信者情報開示請求において、特別な権限を持つことはありません。匿名性の高い誹謗中傷は、犯人を特定するにも多くの時間が必要となります。匿名性の高い誹謗中傷犯を「確実に特定できる」と謳う探偵会社には注意が必要でしょう。その場合、どのような方法で特定するのか、その内容をきちんと確認した方が良いでしょう。信頼できる探偵会社は、探偵調査でできることとできないことをきちんと説明してくれます。説明が不十分な探偵会社には注意してください。探偵興信所では、他社と起きたトラブルや他社から提案された調査内容・費用などについて相談を受けております。本当に信頼できる探偵会社へ依頼するためにも、探偵興信所の相談窓口をご利用ください。相談は24時間無料で受け付けております。

誹謗中傷には毅然とした態度を取ろう

まとめ

誹謗中傷被害に遭ったら、インターネットが怖くなりますよね。しかし、何も悪いことをしていないあなたが怯えたり、隠れたりする必要はないのです。誹謗中傷している人物は、あなたが落ち込むことで満足感を得ているのです。あなたが落ち込む姿を見て、自分の意見が正しかったという思いを強くしているのです。また、誹謗中傷を行っている周囲の同調を得るために、あなたを攻撃しているに過ぎないのです。こんな卑劣なやり方に屈する必要はありません。匿名性の高い誹謗中傷犯であっても、戦う方法があります。毅然とした態度で、誹謗中傷に立ち向かってください。探偵興信所は立ち向かうあなたを全力でサポートします。お悩みの方は、24時間無料相談窓口よりお問い合わせください。

記事監修

カウンセラーからのアドバイス

•  記事作成者
  実態調査員K
  この記事を書いたのは、実態調査を担当しているK調査員です。探偵業22年の監修者の元、ユーザーの皆さんにとって有益な情報をわかりやすく提供できるよう情報作成を行なっています。
  記事作成者プロフィール
•  栗山弁護士
  弁護士アドバイス：実態調査を探偵に依頼する際には以下の点に注意して有効的な活用をしましょう。
  ・法律問題を解決する際、事実の確認は不可欠です。探偵による実態調査は、関係者の行動や状況を客観的に調査し、信頼性の高い情報を提供します。これにより、弁護士は確固たる証拠に基づいて法的な対応を進めることができます。
  ・訴訟や調停などの法的手続きを行う際、証拠の収集が重要です。探偵は、調査対象の行動や状況を記録し、写真やビデオ、報告書などの法的に有効な証拠を提供します。これにより、弁護士は訴訟・調停等での立証を効果的に行うことができます。

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